2009年05月14日

外需と内需

「輸出依存型体質」は是正すべき?
所得・雇用機会拡大のため日本経済に必要なこと(日経ビジネスオンライン)


日本の外需と内需、輸出依存型経済について、内容的には三橋氏の主張と似たようなものだが、別人によるソースが付いたということで。

(記事より)
 復習すると、輸出は需要の一部であり、国内需要とともに総需要を構成しています。一方、輸入は、GDPとともに総供給を構成しています。すると、経済活動がどの程度輸出に依存しているかは、輸出が総需要に占めるシェア(比率)を見るべきであり、同様に輸入への依存度は輸入が総供給に占めるシェアを見るべきだということになります。前ページの表2に輸出と輸入のシェアを示しましたのでもう一度見てください。この表から次のことが言えそうです。

 1つは、日本経済は輸出依存度が高いとは言えないということです。主要先進国の中では日本はアメリカに次いで低い方です。アジアの国々と比較しても同じです。日本は世界の中で輸出依存度が低い方に属しているのです。逆に言えば、日本は極めて内需依存型の経済なのです。

 もう1つは、輸入依存度はそれに輪をかけて低いということです。これを見ていると、日本は貿易立国どころか、国際分業のメリットを十分生かしていない非貿易立国ではないかと思われてきます。


参考:
本当はヤバくない日本経済 破綻を望む面妖な人々(三橋貴明/幻冬舎)
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2009年05月07日

逆デカップリング

“逆デカップリング”に苦しむアジア
激しく落ち込んだ本当のメカニズムとは?(日経ビジネスオンライン)


世界的な景気後退の波を受けているアジア経済。結局のところアジア経済は欧米への輸出に頼っていたため、欧米の需要が減退すれば同様に後退すると考えられるが、実際には欧米の需要減退で説明できる以上に打撃を受けている。この現象を筆者は「逆デカップリング」と名づけ、その原因を在庫調整と設備投資の加速度原理で説明している。

(記事より)
 以上で説明したように、基本的に輸出需要が減ったうえに、在庫調整と設備投資の加速度原理が作用したために、アジアのGDP減少の方が震源地の米国のGDPの減少より大きくなったのではないかと考えられます。

 これは仮説ですので、本当にこうしたメカニズムが起きたのかどうかは分かりません。仮に、こうした議論が正しいとすれば、生産や設備投資の落ち込みのかなりの部分は、生産が需要レベルに調整させるまでの短期的な減少だと考えられます。

 前述の例を見れば分かるでしょうが、在庫調整はいったん過剰在庫の処理が終わってしまえば、生産のレベルは需要と同じになります。設備投資の加速度原理も、いったん能力増強投資がゼロになってしまえば、それ以上設備投資が落ちることはありません。

 私たちは、こうした考えに基づいて、2008年末に観察されたような、日本を含めたアジア諸国・地域の急激な落ち込みは、そろそろ終わるはずだと考えています。もっと具体的に言えば、2009年4〜6月の段階で落ち込みはほぼ止まったのではないかと考えています。
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2009年05月02日

回復の兆し

■2009/05/01 (金) 08:19:27 鉱工業生産1.6%上昇 生産下げ止まりの兆し(泥酔論説委員の日経の読み方)

景気の先行指標とされる鉱工業生産指数に下げ止まりの兆しという日経の記事について。

(エントリより)
以前は川上から川下の其々で抱えていた在庫がバッファとなって、例え景気が悪くなっても生産調整は徐々に進んだものでした。
ところがトヨタの「ジャスト・イン・タイム」のように在庫は効率経営の阻害要因として捉えられるようになると、どこでも必要最低限のモノしか置かなくなりました。
ウチで「在庫」と呼べるのは、輸送中のトラックの荷台だけだなんて話もあります。
ですからサブ・プライム問題でモノが売れなくなると、販売現場からのオーダーが止まり、それによって工場は生産を即座に中止し、部品メーカにも注文が入らなくなります。
いわゆるサプライ・チェーンが逆回転し始めると、こうも早く生産に影響を及ぼすわけで、欧米のような金融危機でもない日本のGDPの落ち込みが甚だしかったのも、裏を返せば経営の効率化が進んでいたからだと言えましょう。

<略>

日本の場合、構造的な問題で引っ掛かっているのでなく単なる生産調整・在庫調整の話だと言うのならば、意外と早くこの世界的不況から脱すると思われます。
その見極めが、今後の鉱工業生産に託されているのですね。


「世界的な消費財の需要激減により、サプライチェーンの川上にある日本の資本財輸出が真っ先に絞られた」という、三橋貴明氏の日本の輸出激減の分析と似たような話。

逆に言えば資本財がなければ消費財は作れないので、消費財に先立って資本財の需要が回復し、資本財の輸出が大きい日本の景気が最初に回復する、というシナリオである。


参考:
本当はヤバくない日本経済 破綻を望む面妖な人々(三橋貴明/幻冬舎)

私が景気回復を確信した理由 宋文洲(日経IT-PLUS・宋文洲の単刀直入)
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2009年04月25日

ヤバさは同じではない

国内経済はただ落ち着いているだけだ(新世紀のビッグブラザーへ blog)

輸出中心主義から内需喚起に論調が変わりつつある日経。そのコラム「大磯小磯」の話題から。

(エントリより)
 この大機小機が素晴らしいと思うのは、「世界不況」を破滅をもたらすアンゴルモアの大王としてではなく、単なる「環境変化」として捉えている点です。環境変化である以上、世界不況から派生した様々な要因(円高、資源価格下落、資本収支の黒字化)を「機会」として捉えることができるわけです。
 もちろん、物事には裏面があって、円高は「輸出企業」にとって、資源価格下落は「商社」にとっては脅威でしょう。そして日本の資本収支の黒字化は、英国を初めとするファンドにとっては悪夢以外の何物でもないでしょう。だからこそ、英FT誌とかが死に物狂いで日本経済悲観論を煽り、日本人の金を海外に向けさせようと頑張っているのであると、個人的には確信しています。
 しかし、別に輸出企業や商社ばかりが日本経済のプレーヤーではないし、ましてや英国ファンドの運命など、日本国民にとっては知ったことではないでしょう。「日本国家」の経済を語る以上、マクロ的、あるいは鳥瞰的な視点での捉え方というのが極めて重要だと考えています。
 また、先日、某テレビ局の方から電話インタビューを受けた際にも話したのですが、現在の日米欧は揃ってデフレに突入しているのは間違いないところです。但し、決定的に違うところは、米欧はこれから不良債権処理、及び過剰債務の返済が始まるのに対し、日本はすでに終了しているというところです。この差は、極めて重要だと思っていますので、日経も一面でこういう事を書いて欲しいと思います。


参考:
本当はヤバくない日本経済 破綻を望む面妖な人々(三橋貴明/幻冬舎)
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2009年04月21日

マーストリヒトの呪い

頭の体操(新世紀のビッグブラザーへ blog)

通貨統合がもてはやされたユーロ。「アジアも見習って通貨統合を!」と囃す向きもいるが、昨今の金融危機の対処ではその通貨統合が足枷になっている。

(エントリより)
現在、日米英三カ国が中央銀行が国債を買い取る量的緩和を継続しています。(日銀は未だに金利調整の買いオペだと言い張っていますが)
 なぜ三カ国が量的緩和を行っているかと言えば、簡単に言えばデフレだからです。政府が国債を発行することで財政支出を増やし、中央銀行が国債を買い取り通貨を市場に供給し、金回りを良くして景気を回復させようとしているわけです。
 ところが、ユーロ圏が同じ事をやろうとしたときには、幾つか問題が生じます。
1. マーストリヒト条約の縛りにより、各国は財政支出の額に枠を設けられている(GDP比3%)
2. 財政政策は各国の担当だが、金融政策(金利調節など)はECBが統括的に行っており、各国には権限がない
 1は、まあ「非常時です」の一言で解決する話ですが、より問題になりそうなのは2です。
 日米英が行っている量的緩和は、
@ 政府が国債を発行
A 政府が財政支出
B 中央銀行が国債買い取り
 というプロセスを進みますので、政府と中央銀行がタッグを組むことが必須なわけです。すなわち、財政政策と金融政策の連携です。
 これがユーロ圏の場合だと、
@ 各国の政府が国債を発行
A 各国の政府が財政支出
B ECBが国債を買い取り
 問題は、このBです。ECBが国債を買い取るとして、果たして「どの国」の国債を「幾ら」買い取るのでしょうか。それは果たして「誰」が「どういう基準」で決めるのでしょうか。


金融危機が勃発する前のヨーロッパで不動産バブルが起きたのも、ITバブル崩壊で不景気に陥ったドイツを救う為にECBが金融緩和を行ったため、ユーロ圏の金利が下がったことが原因とされる。

このような例を見ると、完全な国家統合をせずに「財政政策は国ごと/金融政策は共通」といったような通貨統合は、非常事態における機動的な対処の弊害になっているように思う。


参考:
崩壊する世界 繁栄する日本(当ブログ記事)
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2009年03月21日

国際収支の見方

国際収支は経常収支、資本収支、外貨準備高増減、誤差脱漏から構成され、以下の式が成り立つ。

経常収支+資本収支+外貨準備高増減+誤差脱漏=0

誤差脱漏は統計上の誤差を吸収する分なので、製品やサービスの取引の経常収支、資産・負債の取引の資本収支、通貨当局管理下の対外資産の増減である外貨準備高増減が主要要素になる。更に外貨準備高増減は「通貨当局が関わる資本収支」と言えるので、資本収支とまとめて「広義の資本収支」とすると国際収支の式は以下のようになる。

経常収支+広義の資本収支=0

つまり国際収支は「モノの売り買い」である経常収支と「カネのやり取り」である(広義の)資本収支でバランスし、一方が黒字になれば他方が同じ分だけ赤字になる。そして経常収支が黒字になるか赤字になるか、バランスする(広義の)資本収支が主として(狭義の)資本収支か、外貨準備高増減かで国のモデルが特徴付けられる。

例えば三橋氏の著書で取り上げられた国のうち、アイスランド、イギリス、スペイン、アメリカは経常収支が赤字、つまり外国からの稼ぎ以上の金額を外国に支払っている。支払いに足りない分を外国からのカネの流入(要は外国からの借金)で埋め合わせ、それが資本収支の黒字として現れている。

一方で、残りの韓国、ロシア、ドイツ、中国、日本は経常収支が黒字である。しかしバランスさせる広義の資本収支の内容は、日本とドイツが主として(狭義の)資本収支であるのに対し、韓国、ロシア、中国は外貨準備高の増加で賄っているという違いがある。

更に、経常収支、資本収支の内容を分析することでそれぞれの国の国家モデルの特徴がはっきりしてくるのだが、まずは経常収支が赤字か黒字か、それをバランスさせているのは(狭義の)資本収支か外貨準備高増減か、という点が国のモデルを分析するとっかかりになるようである。


参考:
崩壊する世界 繁栄する日本(三橋貴明/扶桑社)

国際収支統計(Wikipedia)
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2009年03月20日

崩壊する世界 繁栄する日本

崩壊する世界 繁栄する日本(三橋貴明/扶桑社)

当ブログで頻繁に引用する「新世紀のビッグプラザーへ blog」の三橋貴明氏の新刊。中小企業診断士が本職の三橋氏は、数々の経済指標を元に企業の財務分析的手法でその国の経済を解析するのが特徴で、今まで韓国経済、中国経済に関する著作を出している。

本書はアイスランド、韓国、ロシア、イギリス、ドイツ、スペイン、中国、アメリカ、日本の経済を同様の手法で分析し、今回の金融危機が各国経済に与えた影響を解説する。サブタイトルの「国家モデル論」とは「国家のビジネスモデル」と考えれば判りやすい。

(第一章p.19より)
 国家のモデルとは、その国の経済がいかに「付加価値」を稼いで成長し、「輸入」(輸出ではない)を可能にするのかを示す概念である。


付加価値の成長を示すのがGDP(国内総生産)とGNI(国民総所得)であり、輸入を可能にする力(筆者曰く「輸入力」)は外貨準備高と為替レートにあり、これらを知るためにGDP/GNI、国際収支、対外債権・債務、為替相場の推移を主に分析する。

自分が読んだ印象では、各国のビジネスモデルの違いは国際収支にまず特徴的に現れるようだ。特に国際収支の経常収支と資本収支を見ると、プラスにあるかマイナスにあるかでその国のビジネスモデルの大まかな傾向が見えてくる。

この本で幾つか気が付いたことは改めて書くつもりである。
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2009年02月20日

日本経済の多面的分析

多面的分析 (前編)(新世紀のビッグブラザーへ blog)
多面的分析 (後編)(新世紀のビッグブラザーへ blog)
続 多面的分析 (前編)(新世紀のビッグブラザーへ blog)
続 多面的分析 (後編)(新世紀のビッグブラザーへ blog)

三橋氏の本職は中小企業診断士だが、その方法論を使って日本経済を分析したエントリ。

(エントリより)
■日本の問題(の一つ):効率性の一指標である「公的債務対GDP比率(公的債務額÷GDPx100%)」が、他国に比して相対的に悪い。

 公的債務対GDP比率は、公的債務額÷GDPですので、まずはGDPに問題があるのか、公的債務額に問題があるのか確認します。

<略>

 そうすると、日本の公的債務対GDP比率が他国と比べて悪いのは、公的債務の増加自体に問題があるわけではなく、公的債務の増加ペースに比べてGDPの伸びが低いためである事が分かります。
 それではなぜ日本のGDPの伸びが低いのか、

<略>

 結論から書くと、日本のGDP成長率が低い理由の一つは、政府の支出(政府最終消費支出+公共投資)が「他国に比べて」伸びていないためであることが分かります。すなわち、日本は「公的債務は増加している」にも関わらず「政府支出が伸びず、GDPが増えない」結果、公的債務対GDP比率が他国よりも悪くなっているという「真の問題」が把握できるわけです。
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_16.html#Seifusisyutu

 それでは、なぜ「公的債務が増加しているにも関わらず、GDPを増やす政府支出が増えていないのか」あるいは「政府支出が増えていないにも関わらず、なぜ公的債務が増えているのか」と、更なるブレイクダウンを行うことで、昨日のエントリーに書いた、↓これに繋がるわけです。(おお、見事に繋がった)

http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/24640701.html
『@ 政府支出が抑えられ、GDP成長率が低下した結果、税収が減少し、国債発行額が増えた
A 円高防止の為替介入(主に2003年と04年)のために、政府短期証券を発行し、円安誘導を行った(政府短期証券の残高は約100兆円)』

 ここまで来れば、日本の効率性改善のための対策までは、あと一歩です。要するに政府の支出以外の公的債務を増やさなければ良いわけですから、

■円高防止の為替介入はしない
■政府の支出を増やし、同時に日銀の国債買取により公的債務額を削減する

 これでオッケーです(多分・・・)。


結論部だけ引用したが、全編読まれたし。
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2009年02月18日

日本の問題の正体

続 輸出バブルの消滅(新世紀のビッグブラザーへ blog)

三橋氏による2008年第4四半期GDPの分析の続き。

(エントリより)
 日本の輸出対GDP比率は15.5%ですから、輸出が対前期比で14%減ると、これだけでGDPが対前期比でおよそ2.2%減る計算になります(※厳密には、GDPの輸出には「サービスの輸出」も含んでいますが、製品輸出に比べると大した金額ではないので無視)。また、設備投資の対GDP比率も輸出とほぼ同じ15%ですから、民間企業設備投資の-5.3%により、GDPが対前期比で0.8%減る計算になります。両者を合わせて、GDP対前期比3%減少というわけですね。ここに個人消費の分などが加わり、総合で−3.3%となったわけです。(輸入や民間住宅投資は影響が小さいので、省略)
 整理しますと、
 ■輸出 13.9%減 ⇒ 総合GDPを2.2%押し下げる
 ■設備投資 5.3%減 ⇒ 総合GDPを0.8%押し下げる
 ■個人消費 0.4%減 ⇒ 総合GDPを0.2%強押し下げる
 というわけで、日本国内ではどうにもならない外需(輸出)の減少が内需に波及し、設備投資と個人消費合わせてGDPを1%ほど押し下げたわけです。1%押し下げたとは言っても、八割が設備投資なので、
「輸出が総合GDPを2.2%押し下げ、内需に波及した結果、設備投資が総合GDPを0.8%押し下げた」
 という表現が適切だと思います。

<略>

 要するに、今回(08年第4四半期)のGDPは、日本の経済構造について以下二つの事実を証明しているわけです。
 ■日本は輸出が減っても、内需はそれほど縮小しない(外需依存国ではないから)
 ■日本の輸出減少率は、世界の主要国のなかで最も大きい
 日本の問題は外需依存云々ではなく、輸出の減少率が相対的に大きいことなのです。なぜ他国に比べ、日本の輸出減少率が大きいのかといえば、先日も書いたように日本の輸出製品の七割以上が耐久消費財ではなく、↓資本財と工業用原料だから↓です。
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_16.html#Kousei08Oct
 つまり、トヨタやソニーの問題ではないのです。資本財は円高に強いという「強み」もありますが、需要減少の際に真っ先に購入が止まるという「弱み」を抱えています。今回(昨年第4四半期)はその弱みがモロに出たわけですね。


資本財は円高には左右されないが、需要縮退には流石に勝てないということか。尤も需要縮退に勝てるものなどないが、逆に言えば資本財が無ければ消費財は作れないため、消費が上向き始めたときに真っ先に回復するとも言える。麻生氏が「世界で最初に景気を回復させる」と言ったのもこの辺りにあったのかも。


参考:
内需の希望(当ブログ記事)
2番目の上流部にいる国(当ブログ記事)
posted by かせっち at 21:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 国家のモデル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月16日

内需の希望

輸出バブルの消滅(新世紀のビッグブラザーへ blog)

日本の2008年第4四半期のGDP成長率について。

(エントリより)
日本の実質GDP成長率 前四半期-3.3% 年率換算-12.7%
【内需部門】 数値は対前期比
 ■民間部門
 民間最終消費支出(個人消費) -0.4%
 民間住宅投資 +5.7%
 民間企業設備投資 -5.3%
 ■公的部門
 政府最終消費支出 +1.2%
 政府公的資本形成(公共投資) -0.6%
【外需部門】
 輸出 -13.9%
 輸入 2.9%(※控除)
と、予想通り輸出部門と製造業の設備投資激減により、大きなマイナス成長になっています。輸出バブルが綺麗さっぱり(多分)消滅したわけですね。
 しかし、これも先日の予想通り個人消費のマイナスは小さく抑えられ、住宅投資はプラスになっています。今の政府の対策を見る限り、今後は個人消費部門」「住宅投資部門」「公的部門」の支出を拡大させることで、GDPの建て直しが行われることになるでしょう。日本だけではなく、主要国のほとんどが同じ対策(内需拡大)を採ることになるわけですが。


意外にも、個人消費の下げ幅が微小で、民間住宅投資が大きくプラス。しかしそれらを民間設備投資が帳消しにして、トドメに輸出がマイナスに引っ張り込んだ。

とはいえ全ての分野がマイナスではなく、円高を上手く利用すれば個人消費が活性化する目もあるわけで、適切な対策を打てばまだまだ内需拡大に希望があるということか。


参考:
「成長」「分配」「失業」が景気回復の素!(日経bp SPECIAL)
posted by かせっち at 22:32| Comment(0) | TrackBack(1) | 国家のモデル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月11日

「どうなるか」ではなく「どうするか」

輸出はもうかるという物語(新世紀のビッグブラザーへ blog)

それまで「円高→輸出減→日本経済終了」で記事を書いてきた日経が、年明けから路線転換したのか、内需拡大路線で記事を書いており、週末のコラムでは三橋氏からお褒めの言葉(?)を頂いた。

(エントリより)
 この記事、何というか非常にコンサルティング的です。今年の初めから繰り返している「どうなるかではなく、どうするか」がきちんと盛り込まれているのです。

【外部環境】
 機会 円高による輸入価格の下落。円高による国内購買力の増大
 脅威 アメリカの需要は回復しない。新興諸国の経済成長も失速する
 
 診断士的には外部環境に続いて、内部環境(日本経済の強みと弱み)を分析した上で戦略を立てるのですが、上記記事はそこまでは踏み込んでいません。(ちなみに筆者の新作ではやります。)
 日本のメディアが好む「どうなるか」は、基本的に外部環境の 【脅威】のみを並べ立てて、「日本経済はおしまいです。」と結ぶテンプレートになっています。外部環境の変化により生じた【機会】には決して触れません。なぜならば「日本経済はおしまいです。」と結べなくなるからです。
 上記記事を普段の莫迦マスメディア風に書くと、「日本経済はアメリカへの輸出が回復しない限り立ち直れない。今回はアメリカの回復はなく、新興諸国の経済成長もストップする。よって、日本経済はおしまいである。」となります。


普通に考えれば、通貨が高騰するということはその国の経済状態が評価されているということ。マスコミが喧伝するように「日本経済終了」ならば、金融危機の避難先として円が買われるはずもない。

 むしろこれまでの成功体験が通用しないことが分かっているからこそ、日本経済の構造転換、具体的には内需拡大路線への転換が必要であり、円高や外需の縮小は、それを後押ししてくれている、と言いたいわけです。そして日本経済は新たな成功体験を築くためのリソースを十分に持っている、別の言い方をすれば「他国よりも」持っているのです。

 ■外需依存度が低いこと
 ■国内の家計や企業が莫大な金融資産を溜め込んでいること
 ■世界有数の技術力があり、国民のイノベーティブ度が世界最高なこと
 ■エネルギー効率が世界最高なこと
 ■中韓朝という特殊な三国を除き、世界の各国からの信頼度がトップである事
 ■治安が維持され、犯罪件数が減少していっていること

 などなど、どれもこれも日本以外の国はほとんど持っていない、日本の【強み】です。(当たり前ですが、日本にも【弱み】はあります。世界の全ての国と同じように。)


無闇な楽観は戒めるべきだが

過剰な悲観も慎むべし
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2008年05月28日

異端か個性か

チャンネル桜の収録と、日本の対外純債権(新世紀のビッグブラザーへ blog)

(エントリより)
 わたしはグローバル化の進展により世界が狭くなったとき、長期間にわたり繁栄を維持できる国は、差別化要因を多く持っている国だと考えています。つまり世界の国々と「違う国」の方こそが、グローバルの中で却って付加価値を高められると考えているのです。
 グローバリズムの世界では、製造やサービスなどの産業は、最もコストが安い国に流れます。この環境下では、他国との違いが大きい国こそが、逆に影響力を高める事になります。グローバルな世界で他国と同じ事をしようとしても、コストが低い国に産業や職が流れてしまうだけです。(まさに今の韓国が、この状況だと考えています。)
 民族資本が超強力というのも、他国との違い、即ち付加価値の源泉になりうると考えているのですが、いかがでしょうか。


グローバリズムとは世界の国々が否応なく一つの舞台に上らされること。

舞台に上っただけの役者はその他大勢のエキストラとして使い捨てられるだけ。

舞台の上での振る舞いを弁えつつ、自らの個性を発揮する役者が舞台の上で異彩を放つ。


他と違うことを異端と恥ずこと勿れ

敢えて個性として誇るべし
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2008年05月22日

消費財と資本財

金融立国なんてあり得ません(日経BP Tech-On)

森精機製作所社長 森 雅彦氏へのインタビュー記事。

(記事より)
 5年から10年くらい前,「工作機械なんか日本ではやっていけないからやめてしまえ」という論調の時期がありました。著名な大学の先生の本にも,例えば工作機械に代表される低レベルの擦り合わせ産業は,韓国や台湾にそのうち取って代わられ,中国も台頭してくるので早いうちに業種転換すべきだ,なんて書いてありました。新聞にも,輸出型の重厚長大が復活してきているが,日本はソフトウエアやサービス産業などへの転換に遅れを取っている,と書かれています。

 私は工作機械しかできないので悔しい思いをしていたのですが,日本と世界を回った実感では,競争は厳しいですが少なくとも今後20〜30年は日本で工作機械を造った方が有利です。どう考えてもそうなります。

<略>

 工作機械は平均して15年くらい使われます。例えば今日機械を納入すると,うちにとって今後の15年間は責任を伴った時間になります。少なくともその期間は顧客サービスを続けないと,次の注文が来ない。だから資本の息も長い。入ってきたお金を全部使うのはダメです。お金のうち何%かは,15年後までの顧客サービスのために残しておく必要があります。だから,あまりにお金を速く回す米国や英国,フランスでは工作機械産業が衰退しました。

 1970年代はフランスが世界シェアのトップで,1980年代前半は英国,1980年代後半は米国が一番だったわけです。ところが,1990年以降は日本とドイツが突出しています。お金の回り方が世界中で同じである必要もないし,ある意味それが文化と言えます。その意味では,工作機械にとって製造国の文化は非常に重要です。日本の工作機械の強さは,長期的な視点で経営できるという文化が支えているのです。


『本当はヤバイ!韓国経済』の続編、『本当にヤバイ!中国経済』を現在読んでいるところだが(書評は後日)、その中で著者は、日本の輸出製品の74%は工作機械などの資本財で、家電や自動車のような消費財はそれ程多くないと指摘している。

売上が価格に左右されやすい消費財と違い、資本財は価格よりも品質を優先させる傾向にある。高品質な日本の資本財は代替品がないため、多少高くても買わざるを得ない。よって資本財輸出が多い日本にとって円高は言われるほど不利ではない、と主張している。

「経済は工業資本主義から金融資本主義へ進化する」という発展段階説をアメリカやイギリスは自ら証明したといえるのだが、両国の置かれている状況を見ると、本当にそれが正しい進化の過程なのか、とも思う。

日本が工業資本主義のまま経済を発展させ続ければ、発展段階説を覆す最初の例となるかもしれないが、さて?
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2008年05月08日

経済二題

手抜き御容赦。

グローバリズムは何故、貧困を引き起こすか(切込隊長BLOG(ブログ))

サービス残業が厳しかったり、給与が上がらないのは、日本経済の生活水準が切り下がってるから(切込隊長BLOG(ブログ))

(エントリより)
 好むと好まざるとに関わらず、おそらく向こう10年ぐらいは「国民の生活水準が切り下がる」局面に入ると思います。資源高とか、ガソリンが、とか、生鮮食料品の値上がりとか、そういったレベルの話が断続的に、ゆるゆると10年ぐらい続くと思うのです。それでいて、賃金は上がらない。なぜなら、置き換えのきくスキルを持つ労働者は海外と戦うから。で、国内生産を保つために移民を奨励しましょうという議論になるけど、それは国内の日本人の職が奪われることとなる。それはつまり、国外に職を奪われるか、国内にいる移民に職を奪われるかの違いでしかないでしょう。


 そうであるならば、経済効率を上げていくということは字義的に、”下級国民の賃金を「国際的水準に」引き下げ、世界を向こうに競争してまいりますという、高度成長時代の日本と同じ文脈での果て無き戦いに従事しますよ”宣言にほかならない。別にいいんですけど、私は、でもそれは世界の富が増大しているという前提ならば多少は未来は明るいかも知れないけれども、現実はまったくそうではないのです。
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2008年04月22日

バランスシート

財務省の嘘と、メディアの罪(新世紀のビッグブラザーへ blog)

日本政府が抱える借金が巨額であることが喧伝されて久しいが、同時に持つ金融資産も同じくらい巨額であることは余り知らされていない。著書『本当はヤバイ!韓国経済』で指摘していたブログ主は、債務額ばかりに目を向ける新聞のミスリードを批判する。

(エントリより)
 と、Webページに借金時計を張ったのに続き、またまた財務省が日本政府の債務問題で暴走しています。実質公債費比率と言えば聞こえは良いですが、日本政府の債務額だけを取り上げ、莫大な金融資産を無視しているのはいつもの通りです。
 日本政府の債務問題と言えば、最近、素晴らしいWebページを教えて貰いましたので、是非ご覧下さい。

http://www.tek.co.jp/p/debt_time.html
「日本経済復活の会 借金時計改良版」

 この借金時計改良版を見ると、日本政府の借金の対GDP比が、刻一刻と減り続けているのが分かります。なぜ政府の債務が増え続けているのに、対GDP比で減少するかと言えば、日本のGDP増加率が、債務増加率を上回っているためです。その上、日本政府の金融資産が刻一刻と増え続けているため、日本政府の純債務はどんどん減少していっています。


上記で引用されたサイトからデータを概算すると、

・国の借金…840兆円(+20万円/秒)
・国の金融資産…600兆円(+200万円/秒)
・個人金融資産…1540兆円(+40万円/秒)
・GDP…520兆円(+30万円/秒)
・借金のGDP比…160%(微減傾向)


これを見ると、確かに国の借金は着実に増えてはいるが、国の稼ぎであるGDPの増加率はそれを上回り、更に国と個人が持つ金融資産も莫大で、同時に借金の増加率を軽く上回るペースで増え続けていることがわかる。


つまりこういうことか?

不動産を買うために大きな借金をし

クレジットカードで買い物をしてはいるけど

それを埋め合わせるだけの稼ぎは残しており

買った不動産の資産価値は着実に上昇していて

いざとなればそれを売り飛ばせばお釣りがくる

…こんなバランスシート、よくある話じゃねぇの?



まぁ、借金がないに越したことはないのだが、それ程悲観するほどのものでもないのかも。
posted by かせっち at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 国家のモデル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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