2013年04月19日

本当に「バグ」だったのか

昨日に引き続き、ラインハート・ロゴフ論文の問題について。

This Time is the Same.(unrepresentative agent)

上記のブログは問題のマサチューセッツ大の大学院生の指摘を解説したものである。ちなみにブログの表題の『This Time is the Same.』は、ラインハートとロゴフが問題の論文を下敷きに書いた著書『This Time is Different.』(邦題『国家は破綻する』)に引っかけたものである。

これによると、ラインハートとロゴフは単にExcelの計算式を間違えただけではなく、特定の国の特定の時期のデータを排除していたり、不明確な重みづけをしていたりしていた。このような集計の偏りを無くして再計算すると、公的債務がGDP比90%以上の国の成長率は-0.1%から2.2%になる、ということである。


…うーん、あんたらデータを恣意的に扱わなかったか?


それにしても、世界の経済政策担当者が引用する論文に査読がされてなかった方が驚き。「経済学会とはそういうところなのか?」と思っていたのだが、

(エントリより)
(追記、April 17)
yirwkさんが、この論文はいわゆるPP(Papers and Proceedings)なので レフェリーはついていないと指摘してくれた。ありがとう。PPは普通のペーパーとは扱いがぜんぜん違うことは知っているものの、ぜんぜんレフェリーがつかないことは知らなかった。データとコードに関する規定も適用されないのだろう(これを機に厳しくなるといいのだが)。急いで書くとこういうへまを犯してしまうのだ。申し訳ない。


責められるべきはロゴフ&ラインハートではない(はみ唐さんの空手、コンサル、親バカ日記)

この論文について以前から批判的だったノーベル経済学者クルーグマンは、この問題について「責められるべきは、聞きたいことを聞こうとしてこの論文に飛びついた連中だ」とフォローしたそうな。


尤も「聞きたいことを聞こうとした」のは

ラインハートとロゴフ自身だったかもしれないが



参考:
バグが引き起こした結果(当ブログ記事)

今度は違うぞ…データ操作のおかげでね(今日の覚書、集めてみました)
信者って…ユーロ圏の場合(今日の覚書、集めてみました)
posted by かせっち at 19:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>尤も「聞きたいことを聞こうとした」のは

ラインハートとロゴフ自身だったかもしれないが


シカゴ大学では、フリードマンのように「論文は金のために書く」のが常識なので、ラインハートとロゴフはハーバードでもフリードマン的な、学問的業績よりも金儲けに重点を置く論文制作業者に過ぎません。

そう言う意味では、クルーグマンの皮肉は精一杯の強がりと言えるかも知れません。ノーベル経済学賞では大金を失うことはあっても儲けることは出来ませんからw。
Posted by クマのプータロー at 2013年04月20日 09:52
クマのプータローさん:

まぁ、クルーグマンも「本職がブロガーの経済学者」と一部で呼ばれているみたいですけどね(笑)
Posted by かせっち at 2013年04月20日 19:55
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